マリゼブ錠 Q&A

「Q&A」は、医療関係者の皆様に向けて作成しています。
本内容は、製品の適正使用に関する参考情報であり、すべてのケースに当てはまるものではありません。また、国内で承認された効能効果・用法用量の範囲外の情報を含む場合がありますが、当社として推奨するものではありません。製品のご使用にあたっては、最新の添付文書をご確認ください。
「Q&A」のご利用によって、生じた結果につきましては、責任を負いかねますのでご了承ください。

※許可なく複写、複製、転掲、改変等を行うことはご遠慮ください。

Q1.マリゼブ錠の名前の由来を教えてください。

 マリゼブの"マリ"は、一般名のオ"マリ"グリプチンを意味し、"ゼブ"は、7日間の持続的な効果から"セブン"を意味します。

参考資料:
インタビューフォーム

〔2020年8月作成〕

Q2.マリゼブ錠が、フィルムコーティングされている理由を教えてください。

 錠剤の識別性付与及び、味のマスキングの目的で施しています。


〔2020年8月作成〕

Q3.マリゼブ錠は、高齢の患者さんに投与してもよいですか?

 高齢者では、腎機能が低下していることが多いため、腎機能に注意して投与してください。特に重度腎機能障害のある患者、血液透析又は、腹膜透析を要する末期腎不全患者には、適切な用量調節を行った上で投与してください。

参考資料:
添付文書

〔2020年8月作成〕

Q4.マリゼブ錠は、妊婦さんに投与してもよいですか?

 他に有効な治療法がなく、かつ、治療上の有益性が、危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。
 なお、動物実験(ラット)において、100mg/kg/日(臨床投与量25mg/週の約645倍の曝露量に相当する)の経口投与により、胎児体重の減少、過剰肋骨発現胎児数の軽度増加及び骨化仙尾椎数の減少が認められたとの報告があります。

参考資料:
添付文書

〔2020年8月作成〕

Q5.マリゼブ錠は、授乳婦さんに投与してもよいですか?

 他に有効な治療法がなく、かつ、治療上の有益性が、危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。また、投与に際しては、授乳の中止をご検討ください。
 なお、動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されています。

参考資料:
添付文書

〔2020年8月作成〕

Q6.マリゼブ錠は、小児の患者さんに投与してもよいですか?

 投与は、避けてください。小児の患者さんを対象にした臨床試験を実施していないため、安全性及び有効性は確立していません。

参考資料:
添付文書

〔2020年8月作成〕

Q7.マリゼブ錠の服用方法を間違えた場合は、どうすればよいですか?

<服用し忘れた場合>
 のみ忘れに気づいた時点で1回分を服用し、次回以降はあらかじめ決めた曜日に服用するようご指導ください。
 ただし、同じ日に2回分を服用することは避けてください。

<間違って予定より前に服用した場合>
 1回分の服用を休んで、次の予定日から服用を再開してください。

<間違って2錠同時に服用した場合>
 1回分の服用を休んで、次の予定日から服用を再開してください。

※正しい服用方法
 マリゼブ錠の承認されている用法・用量は、「通常、成人にはオマリグリプチンとして25mgを1週間に1回経口投与する。」です。曜日を決めて服用するようご指導ください。

参考資料:
マリゼブを適正にご使用いただくために(RMP資材)
添付文書

〔2020年8月作成〕

Q8.マリゼブ錠を誤って2錠同時に服用した場合、 次の1回を休薬すると効果は持続しますか?

 2錠に相当する50mgを投与し、血糖低下効果の持続性を検討したデータはありません。
 服用については、適正使用の観点から定められた用量を処方期間内で服薬するのが適切であると考えています。
 そのため、過剰に2錠飲んでしまった場合は、1回分の服用を休んで次の予定日から服用を再開いただくくようご指導をお願いします。

<参考>
 血漿中DPP-4阻害率の持続*
 日本人健康被験者を対象とした反復投与試験において、オマリグリプチン25mgのDPP-4阻害率は、最終投与から9日目約80%、10日目70%強、13日目60%強、14日目60%弱でした。オマリグリプチン50mg注)のDPP-4阻害率は、最終投与から9日目80%強、10日目約80%、13日目約70%、14日目70%弱でした1)

*本データは、血糖低下作用の持続を保証するものではありません。

注)マリゼブ錠の承認されている用法・用量は、「通常、成人にはオマリグリプチンとして25mgを1週間に1回経口投与する。」です2)

参考資料:
1)申請資料概要 2.7.2臨床薬理試験 p49-50
2)添付文書

〔2020年8月作成〕

Q9.マリゼブ錠から他の糖尿病治療薬に変更する場合、注意することはありますか?

 マリゼブ錠は、週1回1錠服用する経口血糖降下薬です。
 投与中止後も作用が持続しますので、血糖値や副作用の発現に十分留意してください。
 マリゼブ錠の投与中止後に、他の糖尿病治療薬を使用する場合は、血糖管理状況などをふまえ、その投与開始時期および用量を検討してください。

<マリゼブ錠(週1回投与製剤)→連日投与のDPP4-阻害薬>
 マリゼブ錠は、投与後1週間効果が持続しますので、変更時の他剤服用のタイミングは、投与より少なくとも7日間空けてください。
 とくに変更時には、血糖値や副作用の発現に充分留意してください。

参考資料:
マリゼブを適正にご使用いただくために(RMP資材)

〔2020年8月作成〕

Q10.透析患者さんでの服用タイミングを教えてください。

 オマリグリプチンは血液透析のタイミングにかかわらず投与可能です。
 オマリグリプチンは、血液透析により除去されにくいことが示されています。
 オマリグリプチン投与直前に血液透析を完了し、約72時間後に次の血液透析を開始した場合に投与量の約5%が除去され、投与2時間後(Tmax付近)に血液透析を開始した場合は約15%が除去されました。
このため、末期腎不全患者に対して、オマリグリプチンは血液透析との時間関係は問わず投与可能としました。
 なお、オマリグリプチンは、腹膜透析の患者への投与時間についても制限はありません。

参考資料:
添付文書
インタビューフォーム

〔2020年8月作成〕

Q11.腎機能障害の重症度の判定が、指標により異なる場合の用量設定はどうすればよいですか?

・オマリグリプチンでは、eGFRを基準に腎機能をご判断いただくようお願いいたします。

・添付文書の【7.用法及び用量に関連する注意】には、血清クレアチニン値が記載されていますが(※)、この値はeGFRに相当する年齢60歳の方の換算値(参考例)であり、年齢によって基準となる血清クレアチニン値が変動します。

・CKD診療ガイド20121)によると、eGFR(推算GFR)で腎機能の評価を行いますが、eGFRの計算には血清クレアチニン(SCr)以外に、年齢、性別が必要であるため、SCrだけでは、どのステージに該当するかは判断できません。

・CKD診療ガイド2012の最終ページにある「eGFR男女・年齢別早見表」2)に、血清クレアチニン値(※)(男性:Cr>1.9、⼥性:Cr>1.4)を当てはめると、ステージ3以上に該当します。

・eGFRの計算式
 男性:eGFR(mL/min/1.73m2)=194×Cr-1.094×年齢-0.287
 ⼥性:eGFR(mL/min/1.73m2)=194×Cr-1.094×年齢-0.287 ×0.739

(※)オマリグリプチンの用法及び用量に関連する注意3)
  本剤は主に腎臓で排泄されるため、重度腎機能障害のある患者、血液透析又は腹膜透析を要する末期腎不全患者では、下表を目安に用量調節すること。なお、ここで示している用法・用量はシミュレーション結果に基づき設定されたものであることから、患者の状態を慎重に観察すること。

*eGFRに相当する換算値(年齢60歳)

参考資料:
1)CKD診療ガイド2012
2)eGFR男女・年齢別早見表
3)添付文書

〔2020年8月作成〕

Q12.術前術後は、どのくらいの期間、マリゼブ錠の投与を中止すればよいですか?

 具体的な時間の目安について一定の見解は得られておりません。
 手術前後は、全身状態をより良好に保つ必要があり、血糖はインスリンによるコントロールの適応となります。

 糖尿病専門医研修ガイドブック1)によると、
・術前2~3日の管理方法について、「血糖降下薬からインスリン療法へ変更する」とされています。
・「完全静脈栄養(total parenteral nutrition:TPN)の導入が予測される例では、術前から計画的に"ならし期間"を経て導入する。TPNは、血糖コントロールが良好になった後に開始することが高血糖高浸透圧症候群を避けるためにも望ましく、"ならし期間"もやや長めの7~10日とする」とされています。
・「術前の経口血糖降下薬に戻すのは、術後1週間以上経過し、血糖コントロールが良好であることを確認してからとなる」とされています。

参考資料:
1)「糖尿病専門医研修ガイドブック改訂第7版」(日本糖尿病学会 診断と治療社)、p.388-391.

〔2020年8月作成〕

Q13.マリゼブ錠の服用時間に決まりはありますか?

 食事の影響を検討した臨床薬理試験の結果、本剤の薬物動態は食事の影響を受けにくいことから、食事のタイミングに関わらず投与可能です1)

<参考>
 健康成人(14例)にオマリグリプチン25mgを食後に単回経口投与した際、空腹時と比較して最高血漿中濃度到達時間(Tmax)は1.5時間から3.0時間に延長し、AUC0-∞及びCmaxの幾何平均値の比(食後/空腹時)及び90%信頼区間はそれぞれ1.01(0.95, 1.07)及び0.95(0.91, 1.00)でした(外国人データ)2)

参考資料:
1)インタビューフォーム
2)添付文書

〔2020年8月作成〕

Q14.マリゼブ錠の透析患者における蓄積性、排泄について教えてください。

 透析患者における12.5mg投与時の蓄積性、排泄を直接検討した結果はありません。

<参考>
■蓄積性
・軽度(eGFR:60≤~<80mL/min/1.73m2、6例)、中等度(eGFR:30≤~<60mL/min/1.73m2、6例)、重度(eGFR:<30mL/min/1.73m2、6例)腎機能障害者及び血液透析中の末期腎不全患者(6例)にオマリグリプチン3mg注)を単回投与した際のAUC0-∞の幾何平均値の比(腎機能障害者/健康成人)及び90%信頼区間は、それぞれ0.94(0.80, 1.11)、1.34(1.12, 1.61)、1.56(1.32, 1.85)及び1.97(1.46, 2.66)であり、腎機能の程度に応じて増加しました。

・国内外の第I,II,III相試験(16試験)で得られた1,136例、9,173ポイントの血漿中オマリグリプチン濃度データを用いて構築した母集団薬物動態モデルに基づき、腎機能障害による血漿中オマリグリプチン濃度への影響をシミュレーションした結果、血液透析又は腹膜透析を要する末期腎不全患者にオマリグリプチン25mgを週1回24週間投与した際の定常状態時のAUC0-168hは、腎機能正常者と比較して2.58倍、Cmaxは1.37倍と推定されました。

注)マリゼブ錠の承認されている用法・用量は、「通常、成人にはオマリグリプチンとして25mgを1週間に1回経口投与する。」です。

■排泄
 透析患者でのオマリグリプチンの排泄経路を検討したデータはありません。

参考資料:
添付文書

〔2020年8月作成〕

Q15.マリゼブ錠は、腎機能が低下している患者さんでは再吸収能が減弱しますか?

 腎機能低下が尿細管におけるオマリグリプチンの再吸収に及ぼす影響は検討されておらず、不明です。


〔2020年8月作成〕

Q16.マリゼブ錠を過量服用した時の対処方法はありますか?

 過量服用時の対処方法は確立していません。

 海外で腎機能障害者を対象に実施した臨床試験において、血液透析が必要な末期腎不全患者で投与直前に血液透析が完了し約72 時間後に次の血液透析を開始した場合のオマリグリプチン3mg注)の透析液中への除去率は5%で、投与2 時間後に血液透析を開始した場合の透析液中への除去率15%でした。
 このことから、過量投与時の血液透析による本剤の除去効果は低いと考えられます1)

注)マリゼブ錠の承認されている用法・用量は、「通常、成人にはオマリグリプチンとして25mgを1週間に1回経口投与する。」です2)

参考資料:
1)インタビューフォーム
2)添付文書

〔2020年8月作成〕

Q17.シックデイ時のマリゼブ錠の服用について教えてください。

 現時点で、オマリグリプチンの投与を継続すべきか中止すべきか一定の見解は得られておりません。
 「糖尿病診療ガイドライン2019」には、「インクレチン関連薬のシックデイの間の使用については、現在コンセンサスが得られていない」と記載されています。
 オマリグリプチンの投与を継続される場合は、シックデイに起因する低血糖や高血糖などにご注意いただき、十分な観察をお願いいたします。

【経口血糖降下薬のシックデイの対応】
 糖尿病診療ガイドライン2019には以下の記載があります1)
・インスリン分泌促進薬[SU薬、速効型インスリン分泌促進薬(グリニド薬)]:食事摂取不要の場合は調整が必要なため、医療機関に連絡することが望ましい。診察時の状態により中止、減量を判断する。
・α-グルコシダーゼ阻害薬:消化器症状の強いときには中止する。
・ビグアナイド薬:シックデイの間は中止するように普段から指導しておく。受診時には、投薬の変更などを考慮する。 
・チアゾリジン薬:シックデイの間は中止することが可能である。
・インクレチン関連薬:シックデイの間の使用については、現在、コンセンサスが得られていない。GLP-1(glucagon-like peptide1) 受容体作動薬については、血糖自己測定値を参考に、インスリンへの切り替えも含めて対応する。
・SGLT2(sodium glucose cotransporter2)阻害薬:シックデイの間は、中止するように指導しておく。

【シックデイの病態】
 糖尿病患者が、感染症などによる発熱、下痢、嘔吐や食欲不振のために食事が摂れない状態をシックデイと呼ぶ。様々なストレスに対して、カテコールアミン、コルチゾールなどのインスリン拮抗ホルモンが増加することで高血糖となることが多い。

参考資料:
1)「糖尿病診療ガイドライン2019」(日本糖尿病学会 南江堂) p340-341

〔2020年8月作成〕

くすり相談センター

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