ユリーフ錠 Q&A

「Q&A」は、医療関係者の皆様に向けて作成しています。
本内容は、製品の適正使用に関する参考情報であり、すべてのケースに当てはまるものではありません。また、国内で承認された効能効果・用法用量の範囲外の情報を含む場合がありますが、当社として推奨するものではありません。製品のご使用にあたっては、最新の添付文書をご確認ください。
「Q&A」のご利用によって、生じた結果につきましては、責任を負いかねますのでご了承ください。

※許可なく複写、複製、転掲、改変等を行うことはご遠慮ください。

Q1.ユリーフ錠の用法は食後投与ですが、食事の影響はありますか?

 ユリーフ錠で検討したデータはありませんが、ユリーフカプセルの承認時の第Ⅰ相臨床試験(単回投与)において、健康成人男性11例にシロドシン4mg(カプセル)を食後30分及び空腹時に単回経口投与したとき注)、食後投与及び空腹時投与でそれぞれ、Cmaxは23.0及び28.0ng/mL、AUC0-48hrは128.8及び135.9ng・hr/mL、Tmaxは2.1及び1.4時間、t1/2は6.0及び4.7時間でした1)2)

注)ユリーフ錠の承認されている用法・用量は「1回4mgを1日2回朝夕食後に経口投与する。なお、症状に応じて適宜減量する。」です。

参考資料:
1) 添付文書
【6.用法及び用量】
【16.薬物動態】16.2.1
2) 清水智司ほか:薬学雑誌,126(S):257-263,2006.

〔2019年12月改訂〕

Q2.ユリーフ錠の副作用「射精障害」とは、どのようなものですか?

 射精障害とは、精管、精嚢、膀胱頸部(膀胱出口)の収縮が抑えられるため、射精時の精液量が減少したり出なくなる現象です。

 ユリーフ錠による射精障害は、α1受容体遮断に基づく下部尿路組織平滑筋の弛緩により、射精時の膀胱頸部(内尿道口)の閉鎖不全が生じ、精液が膀胱内に逆流してしまう「逆行性射精」1~3) あるいは、α1受容体(特にα1A受容体)は精嚢や精管にも豊富に分布していることから、その遮断により精嚢・精管内圧の低下、収縮の抑制が生じ、後部尿道に精液が出てこない「射出障害」の可能性が考えられます2)3)

 本剤の使用にあたっては、本剤のリスクを十分に検討の上、患者さんに対しては副作用の説明を十分に行った上でご使用ください4)

参考資料:
1) 審査報告書(ユリーフカプセル)
2) 佐藤嘉一:泌尿器外科,26(9),1373-1377,2013.
3) 新医薬品の「使用上の注意」の解説
4) 添付文書
【8.重要な基本的注意】8.1
【11.副作用】11.2

〔2019年12月改訂〕

Q3.ユリーフ錠の副作用「射精障害」は、投与を中止すると回復しますか?

 ユリーフ錠で検討したデータはありませんが、ユリーフカプセルの承認時までの臨床試験では、射精障害が発現した患者さんのうち、約8割の方が服用中または服用を中止して4週間以内に回復しました。なお、射精障害の消失時期については、患者さんの性行為の機会の有無に影響されることから、正確な時期は明らかではありません1)2)

 本剤の使用にあたっては、本剤のリスクを十分に検討の上、患者さんに対しては副作用の説明を十分に行った上でご使用ください3)


参考資料:
1) 審査報告書(ユリーフカプセル)
2) 新医薬品の「使用上の注意」の解説
3) 添付文書
【8.重要な基本的注意】8.1
【11.副作用】11.2

〔2019年12月改訂〕

Q4.ユリーフ錠の副作用「口渇」「鼻閉」「下痢」「軟便」の発現機序は?

 口渇、鼻閉については、唾液腺や鼻粘膜の血管にもα1Aアドレナリン受容体サブタイプの発現が推定されることから、本薬がα1Aアドレナリン受容体サブタイプを遮断することにより発現したものと考えられます1,2)

 下痢及び軟便については、本薬の毒性試験でも確認されており、動物及びヒトに共通の症状でした。また、ラットの消化管においてはα1Aアドレナリン受容体サブタイプの発現が認められることから、下痢及び軟便は本薬が交感神経支配を抑制したことに起因して発現した可能性が考えられます1,2)

参考資料:
1) 審査報告書(ユリーフカプセル)
2) 新医薬品の「使用上の注意」の解説

〔2019年9月改訂〕

Q5.ユリーフ錠の副作用「術中虹彩緊張低下症候群(IFIS)」とは、どのような症状ですか?

 IFISとは、白内障等の眼内手術中に発現する症状で、術中の洗浄液流による虹彩の弛緩と膨張、術中の進行性の縮瞳、虹彩が水晶体乳化術の切開部への脱出の3症状の併発が特徴1)です。
 IFISによって手術の進行を妨げられ、虹彩の損傷や術後合併症が引き起こされる可能性があります。
 (IFIS:Intraoperative Floppy Iris Syndrome)

 α1遮断薬を服用中、又は過去に服用経験のある患者さんにおいて、α1遮断作用によると考えられるIFISがあらわれるとの報告があります2)

参考資料:
1) Chang DF, Campbell JR:J Cataract Refract Surg,31(4),664-673,2005.
2) 添付文書
【11.副作用】11.2
【15.その他の注意】15.1

〔2019年12月改訂〕

Q6.ユリーフ錠の副作用「術中虹彩緊張低下症候群(IFIS)」を予防することは出来ますか?

 ユリーフ錠の投与に伴うIFISの予防法は、手術前の休薬も含め確立したものはありません。
 α1遮断薬を服用中又は過去に服用経験のある患者さんにおいて、α1遮断作用によると考えられるIFISがあらわれるとの報告があります1)

 手術中にIFISの対策を行うためには、事前に服薬歴を確認し、薬剤や医療器具を準備しておくことが重要となります2)ので、ユリーフ錠を服用中あるいは服用したことのある患者さんが白内障手術など眼内手術を受ける場合は、あらかじめ本剤の服薬状況を眼科医師に伝えるよう、ご指導をお願いします。

参考資料:
1) 添付文書
【11.副作用】11.2
【15.その他の注意】15.1
2) 黒坂大次郎:眼科,54(1),21-25,2012.

〔2019年12月改訂〕

Q7.ユリーフ錠の腎機能障害患者さんへの投与に関する注意事項は?

 腎機能障害のある患者さんでは、シロドシンの血漿中濃度が上昇することが報告されているため、患者さんの状態を観察しながら低用量(1回2mg)から投与を開始するなどをご考慮ください。

 腎機能低下者及び腎機能正常者にシロドシン4mg(カプセル)を単回経口投与したとき注)、腎機能低下者では腎機能正常者に比べて、シロドシンの血漿中総薬物濃度の上昇がみられました(Cmax3.1倍、AUC0-3.2倍)。この血漿中総薬物濃度の上昇は血清中α1-酸性糖タンパクとのタンパク結合による可能性があり、血漿中総薬物濃度と血清中α1-酸性糖タンパク濃度の間には高い相関が認められました。
 なお、シロドシンの薬効及び副作用発現に直接関与すると考えられる血漿中非結合形シロドシン濃度の上昇は総薬物濃度より小さいものでした(Cmax1.5倍、AUC0-2.0倍)1~4)

注)ユリーフ錠の承認されている用法・用量は「1回4mgを1日2回朝夕食後に経口投与する。なお、症状に応じて適宜減量する。」です。

 なお、ユリーフカプセル承認時までの前立腺肥大症に伴う排尿障害患者さんを対象にした臨床試験において、腎機能低下者(グレード1*1及びグレード2*2)に対する部分集団解析を行った結果、中等度(グレード2)までの腎機能低下者において副作用発現リスクの上昇や、臨床的に問題となる副作用は認められませんでした3)4)
 しかし、腎機能障害のある患者での使用経験は少ないものの、血漿中薬物濃度が上昇することが示されていることから、本剤を投与する際は低用量から開始するなど慎重に投与する必要があります。

 *1:①BUN:基準値を超え25mg/dL未満、②クレアチニン:基準値を超え2mg/dL未満、③尿蛋白:+ のいずれかを満たす症例
 *2:①BUN:25mg/dL以上、②クレアチニン:2mg/dL以上、③尿蛋白:2+以上、のいずれかを満たす症例
   「医薬品等の副作用の重篤度分類基準について(平成4年6月29日薬安第80号)」
 *3:副作用(臨床症状)解析対象症例数
 *4:副作用(臨床検査値)解析対象症例数

1) 添付文書
【6.用法及び用量】
【9.特定の背景を有する患者に関する注意】9.2、9.8
【16.薬物動態】16.6.1
2) 清水智司ほか:薬学雑誌,126(S):257-263,2006.
3) 審査報告書(ユリーフカプセル)
4) 新医薬品の「使用上の注意」の解説

〔2019年12月改訂〕

Q8.ユリーフ錠の肝機能障害患者さんへの投与に関する注意事項は?

 肝機能障害のある患者さんでは、シロドシンの血漿中濃度が上昇することが報告されているため、患者さんの状態を観察しながら低用量(1回2mg)から投与を開始するなどをご考慮ください。

 ユリーフ錠で検討したデータはありませんが、ユリーフカプセルの長期投与試験における母集団薬物動態解析では、肝機能の指標であるALT(GPT)の上昇により、シロドシンのクリアランス及び分布容積が低下し、ALT(GPT)が23から83IU/Lに上昇した場合、投与2時間後(Cmax付近)の血漿中薬物濃度は肝機能が正常な場合に比べ1.7倍(26.6→45.2ng/mL)に上昇する可能性が示唆されました1~3)

 なお、ユリーフカプセル承認時までの前立腺肥大症に伴う排尿障害患者を対象とした臨床試験の肝機能低下者(グレード1以上*1)に対する部分集団解析を行った結果、副作用の発現率は「肝機能正常者」と「肝機能低下者」で同程度であり、特に問題となる副作用は認められませんでした2)3)
 しかし、本剤が肝代謝型薬剤であることから、肝機能障害患者では、血漿中薬物濃度が上昇する可能性もあり、本剤を投与する際は低用量から開始するなど慎重に投与する必要があります。

 *1:①総ビリルビン:1.6 mg/dL以上、②AST(GOT)、ALT(GPT):50IU/L以上又は基準値×1.25 以上、③γ-GTP:基準値×1.5以上、のいずれかを満たす症例
  「医薬品等の副作用の重篤度分類基準について(平成4年6月29日薬安第80号)」
 *2:副作用(臨床症状)解析対象症例数
 *3:副作用(臨床検査値)解析対象症例数

参考資料:
1) 添付文書
【9.特定の背景を有する患者に関する注意】9.3、9.8
【16.薬物動態】16.1.5
2) 審査報告書(ユリーフカプセル)
3) 新医薬品の「使用上の注意」の解説

〔2019年12月改訂〕

Q9.ユリーフ錠とユリーフOD錠で効果や安全性に違いはありますか?

 生物学的同等性試験の結果、ユリーフ錠とユリーフOD錠は生物学的に同等であることが確認されており、有効性、安全性も同等であると考えられます。

 ユリーフ4mg錠(標準製剤、水で服用)と、ユリーフ4mgOD錠(水なし又は水で服用)をクロスオーバー法によりそれぞれを1錠(シロドシンとして4mg)健康成人男性に絶食単回経口投与して注)、血漿中シロドシン濃度を測定して得られた薬物動態パラメータ(AUC0-48hr、Cmax)について、90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認されました。

注)ユリーフ錠・ユリーフOD錠の承認されている用法・用量は「1回4mgを1日2回朝夕食後に経口投与する。なお、症状に応じて適宜減量する。」です。

参考資料:
添付文書
【6.用法及び用量】
【16.薬物動態】16.1.3

〔2019年12月改訂〕

Q10.キッセイ薬品と第一三共の製品で錠剤やPTPの外観は同じですか?

 ユリーフ錠4mg、2mgともに、錠剤の大きさや形、デザインは同じです。PTPシートの表面に記載されている識別コードの表示が若干異なり、識別コードのみ表示されているものがキッセイ薬品の製品、識別コードに続いてブランドマークが印刷されているのもが第一三共の製品です。



〔2019年9月改訂〕

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