デスモプレシン注4協和


作成又は改訂年月

※※ 2020年4月改訂(製造販売元社名変更、他) 〈第11版〉

※ 2019年7月改訂

日本標準商品分類番号

872419

日本標準商品分類番号等

再審査結果公表年月(最新)
2010年3月

国際誕生年月
1972年12月

薬効分類名

第VIII因子放出型 血友病A・von Willebrand病用剤

承認等

販売名
デスモプレシン注4協和

販売名コード

2419400A1024

承認・許可番号

承認番号
16300AMY00153
商標名
DESMOPRESSINInjection 4 Kyowa

薬価基準収載年月

1988年11月

販売開始年月

1988年12月

貯法・使用期限等

貯法
凍結を避け5℃以下に保存すること

使用期限
包装に表示の期限内に使用すること

規制区分

劇薬
処方箋医薬品
注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

デスモプレシン注4協和は、1管1mL中に次の成分を含有する。

有効成分
デスモプレシン酢酸塩水和物4μg

添加物
日局クロロブタノール5mg

添加物
日局塩化ナトリウム、pH調整剤

性状

外観
無色澄明・注射液

規格pH域
3.5〜5.0

浸透圧比
約1

一般的名称

DDAVP注射液

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

下記疾患の自然発生性出血、外傷性出血および抜歯時、手術時出血の止血管理

軽症・中等症血友病A(第VIII因子凝固活性が2%以上の患者)

TypeI・TypeIIAのvon Willebrand病

用法及び用量

1.
通常、デスモプレシン酢酸塩水和物として血友病Aは0.2〜0.4μg/kgを、von Willebrand病は0.4μg/kgを生理食塩液約20mLに希釈し、10〜20分かけて緩徐に静脈内投与する。

2.
本剤を術前に投与する場合は、予定される外科的処置の30分前に1と同様の方法で静脈内投与する。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
高血圧を伴う循環器疾患、高度動脈硬化症、冠動脈血栓症、狭心症の患者[血圧上昇により症状を悪化させるおそれがある。]

2.
妊娠中毒症患者[症状が悪化するおそれがある。]

3.
慢性腎障害患者[症状が悪化するおそれがある。]

4.
下垂体前葉不全を伴う患者[水中毒等が発現しやすい。]

重要な基本的注意

1.
本剤は、血液凝固因子を直接体内へ補充する血液製剤とは異なり、単回投与して体内に生産・貯蔵されている第VIII因子及びvon Willebrand因子を血中に放出させて止血をもたらすものである。
従って、これらの因子を全く欠く患者及び本剤を投与してもこれら因子の明らかな活性増加が期待できない患者へは使用しないこと。また、本剤は短期の止血に用いられるものであり、原則として反復、継続して使用しないこと。

2.
本剤の投与により軽度の血圧上昇及び心拍数の増加を認めることがあるので観察を十分に行うこと。

3.
本剤の投与により、頭痛、冷感、嘔気等の水中毒症状を来すことがあるので、次の点に注意すること。

(1)
血清ナトリウム値をモニターすることが望ましい。

(2)
過度の飲水を避け、点滴・輸液による水分摂取にも注意すること。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)

1.
薬剤名等
昇圧剤

臨床症状・措置方法
血圧が過度に上昇するおそれがある。

機序・危険因子
本剤は弱い血圧上昇作用を有する。

2.
薬剤名等
三環系抗うつ剤(イミプラミン塩酸塩等)

臨床症状・措置方法
低ナトリウム血症性の痙攣発作の報告があるので、血清Na、血漿浸透圧等をモニターすること。

機序・危険因子
上記薬剤は抗利尿ホルモンを分泌し、水分貯留のリスクを増すことがある。

副作用

副作用等発現状況の概要

承認時までの調査95例(血友病A65例、von Willebrand病30例)中、副作用及び臨床検査値異常の発現例は42例(発現率44.2%)で、77件であった。
主な副作用は、のぼせ19件(20.0%)、熱感19件(20.0%)、顔面潮紅8件(8.4%)、頭痛7件(7.4%)、結膜充血5件(5.3%)等であった。
市販後の使用成績調査212例中、副作用及び臨床検査値異常の発現例は66例(発現率31.3%)、139件であった。
主な副作用は、顔面潮紅39件(18.4%)、熱感27件(12.7%)、のぼせ18件(8.5%)、頭痛13件(6.1%)等であった。(再審査終了時)

重大な副作用

脳浮腫、昏睡、痙攣等を伴う重篤な水中毒があらわれることがあるので、過量な水分の摂取には十分注意し、異常が認められた場合には投与を中止し、高張食塩水の注入、フロセミドの投与等の適切な処置を行うこと。(頻度不明:国外報告、国内自発報告に基づく)

その他の副作用

1. 代謝
0.1〜5%未満
口渇、低ナトリウム血症

2. 代謝
頻度不明
浮腫

3. 精神神経系
5%以上
頭痛

4. 精神神経系
0.1〜5%未満
めまい

5. 精神神経系
頻度不明
強直性痙攣、眠気

6. 過敏症
頻度不明
全身そう痒感、蕁麻疹、発疹

7. 消化器
0.1〜5%未満
嘔気

8. 消化器
頻度不明
腹痛、嘔吐

9. 循環器
5%以上
顔面潮紅、熱感、のぼせ

10. 循環器
0.1〜5%未満
結膜充血、動悸、徐脈

11. 循環器
頻度不明
顔面蒼白

12. その他
0.1〜5%未満
乏尿、全身けん怠感

13. その他
頻度不明
投与部位の紅斑、腫脹又は灼熱感

上記のような副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量・休薬等の適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

高齢者では生理機能が低下しているので症状を観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

2.
授乳婦に投与する場合には授乳を中止させることが望ましい。[授乳中の投与に関する安全性は確立していない。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児及び乳児に対する安全性は確立していない。

過量投与

症状
水分貯留並びに低ナトリウム血症のリスクが高まり、頭痛、冷感、嘔気、痙攣、意識喪失等があらわれることがある。

処置
投与を中止し、水分を制限する。症状がある場合は等張もしくは高張食塩水の注入、フロセミドの投与等適切な処置を行う。

適用上の注意

反復投与
本剤は反復投与しないことを原則とするが、やむを得ず24時間以内に反復投与する場合は反応性が減弱することがあるので、患者の反応性を十分観察すること。

薬物動態

1.
血中濃度(参考:オーストラリアでの試験成績)1)
中枢性尿崩症患者5名にデスモプレシン酢酸塩水和物(DDAVP)20μg静注後(bolus)の血漿中濃度の推移及び薬物動態パラメータは下記のとおりである。本剤の静脈内投与による血中動態は二相性を示した。(薬物動態の表1参照)

●作用発現時間と作用持続時間1)
投与後1時間以内で発現し、4〜6時間持続する。(血液凝固因子活性の上昇度を指標とする。)


2.
分布

●体組織への分布(参考:ラットでのデータ)2)
ラットに3H-DDAVPを静脈内投与したところ、体組織への分布は腎臓>小腸>肝臓>下垂体後葉>下垂体前葉の順であった。

●蛋白結合率(限外ろ過法)3)
薬物動態の表2参照。

表1 薬物動態パラメータ

T1/2β(min) Vd(L) CL(mL/min) AUC0〜∞(pg・hr/mL) 
124±31.6 29.5±8.0 75.2±23.7 1335 

※AUCはパラメータより算出した。
mean±S.D.

表2 蛋白結合率(限外ろ過法)

添加濃度(pg/mL) 50 100 
血清蛋白結合率(%) 76.3±3.3 74.2±2.8 74.0±3.4 

mean±S.D.

臨床成績

臨床成績4)
国内における血友病A(中等症、軽症)、von Willebrand病(TypeI、TypeIIA)を対象とした一般臨床試験(多施設臨床試験)成績の概要は次の表のとおりである。

●重症度あるいは病型別止血効果

疾病 重症度あるいは病型 有効以上/評価例数 有効率(%) 
血友病A 中等症 7/9 77.8 
血友病A 軽症 17/20 85.0 
von Willebrand病 Type I 7/7 100.0 
von Willebrand病 Type IIA 6/7 85.7 

(効果判定対象:出血症例)

●血友病A中等症例の投与前第VIII因子活性別にみた第VIII因子活性上昇率

投与前第VIII因子凝固活性 症例数(1) 投与1時間後の活性値/投与前活性値
2倍以上の症例数(2) 
投与1時間後の活性値/投与前活性値
2倍未満の症例数 
(2)/(1) % 
1〜2% 33.3 
2〜5% 20 17 85.0 

●投与量別止血効果と因子活性上昇率

疾病 投与量(μg/kg) 有効以上/評価例数 有効率 因子活性上昇率 
血友病A 0.2 7/8 87.5% 3.7倍 
血友病A 0.4 17/21 81.0% 4.8倍 
von Willebrand病 0.2 2/3 66.7% 1.7倍 
von Willebrand病 0.4 11/11 100.0% 8.0倍 

※投与前値に対する本剤投与1時間後の上昇率
(効果判定対象:出血症例)

薬効薬理

薬効薬理5)〜9)
本剤は「生体内」又は「血管内皮細胞」等にプールされている血液凝固第VIII因子及び von Willebrand 因子を放出させる作用を有し、自己由来の凝固因子により止血を可能とする薬剤である。健常人による用量反応試験(0.1、0.2、0.4μg/kg)では、第VIII因子凝固活性及びvon Willebrand 因子活性は用量依存性に増加し、投与30分〜1時間後に最大ピークに達した。
また、血友病A患者における第VIII因子凝固活性の増加及びvon Willebrand 病患者における von Willebrand 因子活性の増加は、健常人と同様本剤投与後30分〜1時間後に最大ピークに達した。なお、血友病A及びvon Willebrand 病患者に本剤を24時間ごと3回反復投与し反応性を検討した結果投与ごとに反応性が低下する例、第2回目以後反応性がなくなった例が確認されている。

※※有効成分に関する理化学的知見

一般名
デスモプレシン酢酸塩水和物 Desmopressin Acetate Hydrate

化学名
1-Deamino-8-D-arginine-vasopressin acetate trihydrate

略名
DDAVP

分子式
C46H64N14O12S2・C2H4O2・3H2O=1183.31

構造式

性状
白色の粉末である。

溶解性
水、エタノール(99.5)、酢酸(100)にやや溶けやすく、酢酸エチル、アセトンにほとんど溶けない。

包装

10管

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
Pullan P. T., et al.:Clinical Endocrinology, 9, 273, (1978)

2)
Janaky T., et al.:Horm. metab. Res., 14, 385, (1982)

3)
社内資料:倉光智子, 他;125I-KW8008のin vitro蛋白結合

4)
吉田邦男,他:臨床と研究,63, (4), 329, (1986)

5)
Mannucci P. M., et al.:Br. J. Haematol., 30, 81, (1975)

6)
高瀬俊夫,他:奈良医学雑誌,35, (5), 540, (1984)

7)
Hoyu T., et al.:Tohoku. J. exp. Med., 132, 133, (1980)

8)
Mannucci P. M., et al.:Br. J. Haematol., 47, 283, (1981)

9)
安部 英,他:臨床と研究,63, (4), 312, (1986)

※※,※文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。

フェリング・ファーマ株式会社 くすり相談室

〒105-0001 東京都港区虎ノ門二丁目3番17号 虎ノ門2丁目タワー

フリーダイヤル:0120-093-168
FAX:03-3596-1107

キッセイ薬品工業株式会社 くすり相談センター

〒112-0002 東京都文京区小石川3丁目1番3号

フリーダイヤル:0120-007-622

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

※※,※製造販売元
フェリング・ファーマ株式会社

東京都港区虎ノ門二丁目3番17号

※※販売元
キッセイ薬品工業株式会社

松本市芳野19番48号